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再び、ようこそ(2017年)

小説は専用サイト(アルス・マギカ)にまとめ、創作関係の雑記などをこちらに分けるつもりだったが、いろいろあって、最終的に小説本文もこちらへ移して、一つのブログにまとめることにした。

小説本文は「小説『アルスマギカ』」のカテゴリにまとめます。とりあえずはトップページからアクセスできるようにしてあります。

セレスティン 鉛筆で下書き

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オンライン小説を始めたきっかけ

何年も前に物語を書きとり終わって、そのままずっと手の中で温めていた小説をきちんと文章にして、オンライン小説の形で公開することにした。

仕事が忙しくて、本当にやりたいのに、ずっと放りっぱなしになっているものが幾つもあり、創作活動として「書く」ということはその一つ。絵を描くというのがもう一つ。

いろいろ思うことがあって、生活を整理して無駄を省き、そのための時間を作ることにした。

一つの刺激は、2010年の5月に北米先住部族(ネイティブアメリカン)の師父グランドファーザー・ストームとそのパートナー、スワン・ストームといっしょに時間を過ごしたことだ。

二人が保持するエネルギーの器の中で時間を過ごしながら、「書く」という作業のプロセスについて、そして「書く」ことを通して次の世代に伝えることの重要さについて、改めて思い出した。

グランドファーザーから命じられたことは幾つかあるのだが、その一つは、「若い女性を集めて訓練する」ということだった。「このまま男どもの手に力を握らせておいては、世界の状況は惨くなるばかりだ。女性たちが知恵を身につけ、力を取り戻さなければいけない」。

今の私の仕事では、30代の女性は「若い女性」である。しかし、それよりさらに若い世代との接点は、どう築いていったらいいのか。

それだけが小説の公開を決めた理由ではないが、確実に理由の一つではある。今の仕事の枠組みでは手の届かないところへも、言葉を通してエネルギーを伝え始めること。

魔術とアルケミー(精神的錬金術)についての講義の中で、ロザリン・ブリエール師はこう言われた「魔術の本質について学ぶには、小説を読みなさい」。

それはディオン・フォーチュンが「出版されている魔術の手引書に載っているのは、盗まれた知識と誤った理解だけ。書き手は本当の魔術について何も知らない」と述べていることとも関係している。

フォーチュンの後継者で、英国リベラル・カトリック教会の司祭でもあったW・E・バトラー師のような例外中の例外を除いて、これは事実だ。

「真理はむしろ物語の中にある」。

もちろん、実践することを学ぶなら、物語を通して本質について吸収した後、実際に師と一緒に時間を過ごし、技術的なことを学びつつ、師のオーラ(エネルギー)フィールドから情報を吸収するという過程が必要になる。

他方、フォーチュンやバトラー師が指摘するように、魔術(実際には神聖術と呼ばれるべきもの)の道を歩くには、徹底的に自己と向かい合う「容赦のなさ」が必要だ。大部分の人は、この「容赦のなさ」を性向として持ち合わせていないか、そんな生き方をすることを望んでいない。

「Path of Hearth Fire(竈(かまど)の火の道)」は、そういった人たちのためにある。そしてもちろん、竈の火の道にあって、家庭を保ち、子供たちを育て、道を歩く者を支えてくれる人々がいなければ、すべては成り立たない。

 何はともあれ、久しぶりに戻ってみれば、創作活動として文章を書くのは、やはり純粋に楽しい。

(2010年7月18日)

『新スター・トレック』

『新スター・トレック The Next Generation』

最近見た映画の中では、『レッドクリフ(赤壁)』と並んで気に入った。

「ミレニアル世代をターゲットにリメイクすると、こういうふうに生まれ変わるのだなあ」という感じ。

昔のオリジナル・キャストの雰囲気を残しながら、現代風にアレンジし直されたキャストもいい感じ。とくにカークひとりがヒーローだった昔のスタートレックに比べ、どちらかというと頭の足りない(そしてうっとおしい性格の)新カークの回りを、魅力的なキャラが固めている布陣は、水瓶座時代的と思う。

しかしクールでかっこいいスポック、力いっぱいオタク天才少年的なチェコフなんかを見ていると、監督は日本のマンガかアニメの影響を受けてる人かなという気もする…。

(2009年6月11日)

『リベリオン -反逆者-』

リベリオン -反逆者-

あらすじで「クラリック」と訳されているのは、司祭/聖職者のことで、聖職者が主人公の「SFガン(銃撃)アクション」(笑)。

『華氏451』の思想性あるストーリーラインと、『マトリックス』のファッションとアクションを合わせた映画といえば、ほぼぴったり。

最近のアメリカ映画は見始めて途中で放棄するものが多いけど、これは時々また見返したいと思うぐらい気に入った。

(2009年4月24日)

 

リベリオン -反逆者-』(DVD)

フランク・ハーバート『デューン 砂漠の異端者』

秋の終わり頃から久しぶりに集中的な書き物をしているが、その反動のように小説や物語が読みたくて、移動や仕事の合間を見ては、昔読んだ小説を読み直したり、好きな作家のまだ読んだことのなかった作品を読んだりしている。

『Heretics of Dune』(邦訳『デューン 砂漠の異端者』)は、昔、翻訳で一度読んで、その時はアイディアは面白いと思ったが、全体としてあまり強い印象は残らなかった。

しかし原書で読み直してみて、デューン・シリーズを一躍有名なものにしたハーバートの精密な描写力と、設定・物語作りの巧みさに改めてうたれた。小説の類としばらく遠ざかっていたこともあるのだろうが、読み始めると本を置くことができず、つい睡眠時間を削って読み通す。

映画の『デューン・砂の惑星』が原作とはまったく「別物」になってしまっていることは、SFファンならよく知るところだ。デューンの物語構成の中で非常に重要な要素であるベネ・ゲセリットの教母たちも、映画の中では、ただおどろおどろしい存在としての印象しか与えなかった。

しかしこの小説では、教母たちが主役的役割を果たし、生き生きと描かれている。

デューン・シリーズが最初に発表された時には、人間と自然環境との関係についての科学的・哲学的考察をベースにした「初のエコロジカルSF」と呼ばれた。

個人的には、血筋(遺伝)・潜在的能力と厳しい訓練の組み合わせによる通常の人間を超えた能力の発現、そして人類と個人の進化という、シリーズの背景を流れるもう一つのテーマが興味を引く。(ベネ・ゲセリットは、これを方法論として存在する母系的集団として設定されている。)

こういうテーマを、SFのストーリーテリングを通して読むことの好きな人にはお勧め。(ただしシリーズの始めの方の作品を読んでなくて、デューンの自然環境や歴史・文化の設定に馴染みがないと、ややとっつきが悪いかもしれない。)

(2006年11月24日)

デューン 砂漠の異端者』(1)
デューン 砂漠の異端者』(2)
デューン 砂漠の異端者』(3)

ロバート・A・ハインライン『夏への扉』

これはSFの中でも古典中の古典の1つ、巨匠ハインラインの中でもファンの多い作品なのだが、私は最近まで読んでなかった。

そしてハインラインが力一杯、猫の人だったのを知った。

SFに馴染みのない人は、これが1950年代に書かれた「未来小説」だったことを頭に入れて読んで欲しい。

エンターテインメントなストーリーはまったく古びておらず、猫への思い入れあふれるストーリーと描写、とりわけ最後の締めくくりが泣かせる。

これまで世に出された何万というSF小説の中で、「猫好きのための1冊」を選ぶなら間違いなくこれ、という作品。

(2006年9月19日)

ロバート・A・ハインライン『夏への扉