ヨーロッパに向かう飛行機の中で読んでる本『Aleister Crowley and Dion Fortune — The Logos of the Aeon and the Shakti of the Age』(アレイスター・クロウリーとディオン・フォーチュンの比較伝記)
アレックス・サムナーのディオン・フォーチュンの小説についての批評を読む(Journal of the Western Mystery Tradition)。
よくまとまって、バランスのとれた分析だと思う。
「フォーチュンの小説中では、イニシエーションや魔術の訓練を受けていない
普通の人間がパワフルな魔術を行うように描かれているが、これは何よりも
明らかに小説としての仕掛けである」 アレックス・サムナーA
3年半ぶりにフィレンツェに戻る。
何はともあれ、大好きなサンタ・マリア・デル・フィオーレ(花の大聖堂)に。
昔フィレンツェに半年ほど滞在した時も、数えきれない時間をここで過ごした。
幾世紀を経てなお壮麗なドゥオモ(大聖堂)の空間で時間を過ごしていると、失われたアルケミーの知恵を西欧に呼び戻すのに、メディチ家がどれほどの役割を果たしたかが、歴史の重みとともに思い出される。
何時間でもここに座っていたい。
「エジプトは天の鏡」
(『ヘルメティカ』)
「プラトンは後回しでいい。先に『ヘルメティカ』を訳してくれ」
コジモ・ディ・メディチ
そしてパリはエジプトの鏡。
今回はパリでも調べもの。
グラハム・ハンコックとロバート・ボーヴァルが指摘していた、パリの「魔都」度を確認。
ルーブルの敷地のピラミッドは見事にオリオンの三つ星配置。
中心のピラミッドから、カルーゼル凱旋門を通ってコンコルド広場のオベリスクまでの線は、ルクソール神殿の映し鏡。
パリのノートルダム(Notre-Dame=我らが聖母)大聖堂が、イシス信仰につながるものであることも確認。
無数のステンドグラスにまぎれて、月をいただく聖母の像。これは南ドイツの「黒い聖母」伝承のある教会を回った時にも見た。
「Sáncta María, Máter Déi(聖なるマリア、神の母よ)…」という聖母への祈祷は、とても意味深い。